2009年3月1日日曜日

力戦振り飛車党のための、先手番戦法ガイド その2(▲7六歩△8四歩の序盤)

▲7六歩に後手が△8四歩と突いてきた形を考えてみます。
この形は、後手が先に形を決めているので指しやすいと思います。

次に▲6八銀や▲6六歩と指せば相矢倉模様ですが、ここでは
・角道を止めない
・振り飛車にする
の2条件で別の手を考えて見ます。

早石田は無理


▲7六歩△8四歩に▲7五歩から早石田を目指すのは、
以下△8五歩に▲7七角を余儀なくされるので早石田にはできません



本筋


▲7六歩△8四歩には▲5六歩と突いて先手中飛車を目指すのがいいと思います。以下△8五飛なら▲7七角、△3四角には▲5五歩や▲5八飛、△5四歩には▲5八飛と進みます。

相手も△8四歩を突いているので、相振り飛車にはしにくいでしょう。



中飛車の参考書は色々ありますが、中飛車の定跡はどんどん進化していっているので、
新しいほうが良いと思います。
鈴木大介八段の最新著書は中飛車の本でもっとも新しく、
先手中飛車に詳しいのでオススメです。

3手目▲7七角


▲7六歩△8四歩に▲7七角という手もあります。



以下△3四歩▲8八飛と先手は角道を閉じずにダイレクトに向かい飛車にできます。
△3四歩▲8八飛のときに△7七角成▲同桂△4五角で困っているように見えますが、
▲6五桂△6二銀▲7七角で後手は香取りが受からず、先手有利です。ここらへんは4手目3三角戦法(鬼殺し向かい飛車)と同じです。



ちなみに、1筋の▲1六歩△1四歩の交換が入っていると▲7七角に△1三香と逃げる手があり、先手不利になるので注意です。

というわけで、3手目▲7七角から角道をあけたまま向かい飛車にして、飛車先逆襲を見せて牽制しつつ美濃や穴熊に組むといいと思います。駒組みの方法は、
後手盤4手目3三角戦法の本島ノートの鬼殺し向かい飛車の章を参考にするといいかもしれません。(居飛車が飛車先を突いた回数が一度か二度かの違いはありますが、目指すところは近いです)

参考:プロの実戦例 http://mo-maga.sakura.ne.jp/mukai/pro_m/nhk56_2k14.html


3手目▲6八飛


▲7六歩△8四歩に▲6八飛という手もあるかもしれません。私は指さないので分かりませんが(爆
ここから立石流から石田流を目指すか、角交換して向かい飛車に振り直す感じでしょうか・・

2 件のコメント:

  1. お邪魔します。
    僕は後手番のとき絶対初手は△8六歩なので、早石田は気にしなくて
    良いので気楽です。

    しかし、最近色々な指し方が増えていて、ついていくのが大変です。
    3手目3三角戦法は時々遭遇しますが、
    今ひとつ指し方覚えていないので無難な駒組みになってしまいます。
    (そのせいか、△4五角のような手を全く考えなくなってしまいました)
    7七桂型のとき、いつでも▲8五桂と突っ込んでくる指し方
    わりと頻繁にやられますし、△8五歩伸ばすのも結構勇気いりますね。

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  2. こんにちは。

    △45角は振り飛車党は常に気にしている筋です。これが成立しない範囲でしか振れないので・・・
    3手目▲77角からの向かい飛車に後手が△85歩を決めてくれればいつでも▲85桂切りからの仕掛けがあるのですが、△85歩を指してくれないと自分から仕掛けにくいのが欠点かもしれません。

    後手番の4手目△33角戦法は、将来ゴキゲン中飛車並に流行ると予想してみます。

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